バランスのよい家づくりで室内はいつも快適。
快適な住まいには暑さ・寒さの影響を抑える性能が欠かせません。また、外からの騒音や室内の生活音対策もストレスのない快適な暮らしには必要です。
ヴァルトは体感温度に深く影響する放射熱や採光のほか遮音・吸音なども十分考慮した空間設計を行い、騒音の侵入そして熱損失が最も多い「窓」を強化した上で建物全体をバランスよく高性能化しています。
住まいの高断熱・高気密化、理想の温熱環境の実現
ヴァルトは、呼吸性能「ブレサビリティ」を保持した高断熱・高気密化、理想的な温熱環境と上質で健康的な室内空気環境を実現するため素材を厳選し、工法の最適化、自然エネルギーのパッシブ利用、そして体感温度や遮音・吸音なども十分考慮した空間設計を行うことで、省エネでありながら快適で健康的な住まいを創り上げています。
建物全体をバランスよく高性能化したヴァルトの家
- 懸念事項が多い開口部(窓)にはドイツ式高断熱トリプルサッシを標準採用。高い断熱性能だけでなく気密性能、防音、メンテナンス性、セキュリティーも万全です。
- パッシブデザインにより家自体が自然エネルギーを有効活用できるため、機械・電気などへの依存率が減少します。快適でエネルギーロスの少ない生活が可能になります。
- 独自の複合断熱にパヴァテックス(木質繊維)断熱材を使用した断熱気密システムを導入。ブレサビリティを損なうことなく高い断熱性・気密性を備えた住まいを実現しています。
- 木質繊維断熱材、標準装備のパネルヒーター(ラジエータ型放射暖房)、適切な換気が健康的で快適な空間づくりとブレサビリティの維持に貢献します。
高断熱・高気密仕様の家の主な特徴・メリット
少ないエネルギーとコストで夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境を実現できます。
- 家全体の熱ロスが少ないので冷暖房設備のパワー(能力)を小さくできます。省エネルギー、CO2削減につながるほか、設備費や冷暖房費などコスト面での負担も軽くなります。
- 遮音性が高まり、外部からの騒音の侵入や室内の音漏れを防ぎます。また、高い気密性は外気の流入や外部からの有害物質(花粉、粉塵など)の侵入も防ぎます。
- 外気温の影響を受けにくく、また温度ムラが生じづらいため、体感温度の安定につながります。また、部屋ごとの温度差が小さくなりヒートショックの可能性も軽減できます。
- 万一の停電などで冷暖房設備が使えなくなってしまっても室温は急激に変わりません。
- 併せて高性能サッシの採用で窓の結露の可能性が大きく減少します。また、冷放射・冷気流を抑えられ、体感温度がアップする効果があります。
ヴァルトの家はブレサビリティを保持した高断熱・高気密仕様とパッシブデザインにより、建物自体が省エネ性・快適性・遮音性を備えています。
開口部の懸念事項はドイツ式高断熱サッシが解決
熱の多くは開口部である「窓」から出入りしており、窓の性能も建物内部の温熱環境を左右する大きな要素です。開口部は熱の出入りのほか外からの騒音、すきま風、窓の結露などの懸念事項も多く、窓の性能が住まいの快適性や遮音性に大きく影響してきます。窓は家づくりにおいて軽視できない重要な素材です。
ヴァルトは国内の断熱サッシの性能では満足せず、省エネ先進地であり基準の厳しいEU諸国で信頼し使用されているドイツ式(規格)の高性能断熱サッシ(トリプルガラス)を標準採用しています。
ヴァルトではドイツのローゼンハイムにある「iftローゼンハイム窓技術研究所」の認証を受けているものを採用しています。iftは製品メーカーおよびユーザーに信頼されている国際的な「ift」窓関連中心の製品テスト・認証機関です。
- ドイツ式高断熱サッシの主な特徴・メリット
- 断熱性能、気密性能が共に高いため、快適な空間づくりにおいてサッシ自体の熱貫流率(数値性能)以上にその実現に貢献します。すきま風、窓の結露も高いレベルで抑えます。
- 卓越した断熱性能は建物全体の燃費に反映されます。また、外環境に影響されにくい構造でガラス面の温度が室温に近づくため冷放射・冷気流を抑えられ、体感温度がアップする効果があります。
- 気密性能、ガラス自体の枚数、ガラスの厚み(ガラスの仕様を選択して組み合わせることが可能)により高い遮音性能も保持しています。
- 放射熱対策、伝導熱対策、窓枠断熱性能対策、構造的強度対策など、機能・性能のバランスがよいサッシです。
- 基本的にサイズが自由で空間設計上も対応範囲が広く、大きな開口部にも比較的容易に対応可能。デザイン性、メンテナンス性、防犯・セキュリティー性、強固性、操作性にも優れています。
自然の恵みで省エネ・快適に暮らすパッシブデザイン
太陽の光や熱、風といった自然エネルギーを有効活用することで、機械・電気などへの依存率が減少し、省エネかつ快適な暮らしを実現できます。ヴァルトは地域の気候風土や建築敷地特性を把握・考慮し、住まいが巧みに自然エネルギーを利用できるよう最適な設計をしています。
- パッシブデザインの主な特徴・メリット
- パッシブとは「受動的」という意味。軒の出や植栽で日射をコントロールしたり壁面(窓)のサイズや向きの変化などを考慮することで住まいの快適性・省エネ性を向上させる空間デザイン(設計手法)です。
- 自然エネルギーをパッシブな方法で利用するためランニングコストはほとんど不要。これからの家づくりには欠かせない設計思想・手法です。
- 建物そのもので快適性を生み出すため(快適性を生み出すための)機械設備への依存度が軽減され、省エネルギー、CO2削減にもつながります。
- 設計および施工時に配慮することで恩恵を継続して受けられます。(持続可能なメリット)
パッシブデザイン例【ヴァルト川中島の家(不定期公開展示場)】
太陽の熱や光をうまく取り入れるために季節・建物の方位・時間帯で変化する日差しの強さや角度などを考慮し設計しています。敷地や方角によっては壁の向きを変化させ毎年または毎日の日射に備えます。建物の直接的な対策以外に補助的な植栽計画も効果があります。そのほか風通しや壁面からの熱なども考慮します。
ヴァルトの複合断熱と木質繊維断熱材
断熱されていない家は、人間に例えると寒い冬や暑い夏に裸で外にいるようなもの。快適に過ごすためには適切な断熱が必要不可欠です。また、断熱性能が本来の力を発揮するために気密性も重要です。
ヴァルトは、断熱材に優れた性能を持つパヴァテックス(木質繊維断熱材)を標準採用しています。独自の複合断熱に、パヴァテックス断熱材を使用して施工精度を高められるよう最適化されたパヴァテックス断熱気密システムを導入し、ブレサビリティを保持しながら高い断熱性能に加え施工性や気密性の向上を実現しています。
【1】EP:約3mm、【2】石膏ボード:12.5mm、【3】バッファーゾーン:18mm、【4】OSBボード:9mm、【5】木質繊維断熱材:100mm~、【6】木質繊維断熱材:60mm~、【7】プラスターコテ仕上げ:約8mm ※仕様によって断熱材【5】【6】の構成・厚さ等は変わります。
【呼吸性能「ブレサビリティ」】透湿性のある素材で適切に構成された壁は、湿気の移動と停留を調節します。サービス空間では一時的な湿気に対しバッファー機能(緩和機能)も期待できます。
- ヴァルト複合断熱(パヴァテックス断熱気密システム)の主な特徴・メリット
- 外断熱と内断熱の短所を相殺し、両者の長所を併せ持つ画期的な断熱工法です。サービス空間を設けているため、後のメンテナンスが比較的容易に行えます。
- 住宅の断熱性能を表すUA値(外皮平均熱貫流率)は、標準仕様で0.4前後、Nearyパッシブハウス仕様で0.28前後を保ちます。
- 高い断熱性・気密性を保持するとともに、素材全てに透湿性を持たせており建物自体がブレサビリティも保持しています。
- パヴァテックス断熱気密システムを導入すると素材の性質上、構造体にしっかり固定されその一部として一体化されるため、性能が長期にわたり劣化しにくくなります。
- 木質繊維断熱材は低い熱伝導率とともに大きな熱容量(蓄熱性能)を有するため、温度変化に強い(温度変化が室内に影響しにくい)住まいになります。また、高い密度と多孔質構造が遮音性も高めます。
- 室内の温熱環境および相対湿度の安定化に優れた力を発揮します。結露やヒートショックの起こりにくい、健康的で快適な住まいを実現できます。
パヴァテックスと他断熱材
【ADNR(再生可能原料による断熱材協会)で同様の屋根条件に基づきなされた計算結果】
※TAV値:温度振幅の比。※位相の遅れ:最高温度が建築躯体(屋根等)を通過してくるのを遅らせるその時間差のこと。
木質繊維断熱材は他と比較して密度が高く、低い熱伝導率とともに大きな蓄熱性能(熱容量)を有します。そのため9%という極めて小さいTAV値と約12時間という理想的な位相の遅れが得られています。発生した熱を断熱材の中に蓄えゆっくりと時間を置いてから放出できるため、室温の変動が最小限に抑えられます。
夏の断熱とパヴァテックス
最高気温26.2℃の夏の日、屋根瓦の裏面では60℃まで熱せられている一方、パヴァテックス断熱材の表面は45℃に留まっています。木質繊維断熱材はその中に熱を蓄え室内への表出を妨げるため、室内は最高気温時においても約15℃と涼しく快適に保たれます。真夜中になってから12時間の位相の遅れと5%までの温度振幅の減衰によって室内温度はわずかに17℃まで上昇します。
快適さのポイントは体感温度【放射暖房でさらに快適に】
人が暑い・寒いと感じる温度(体感温度)は、室温だけでなく壁や窓など自分の周囲にあるものの表面温度にも大きな影響を受けています。また、気流(風)や湿度、日射、人自身の代謝などによっても感じ方が違ってきます。ポイントは室温よりも体感温度で、適切な安定した体感温度が得られると快適さを感じられます。
例えば真冬、室温を24℃にしていても、壁や窓などの表面温度の平均が8℃だと、体感温度は16℃。室温よりも寒く感じます。
また、エアコンのような従来の暖房方式の場合、天井付近は暖かく床付近は寒いという現象が生じます。直接足が触れる床が冷たいと空気は暖かくても寒さを感じ、温度差をなくすため送風による室内空気のかくはんが起こると、その気流による体感温度低下の可能性も生じます。
一方、パネルヒーターのような直接人や物を温める放射暖房では、24時間暖房により建物全体を安定した暖かさに保てます。表面温度は室温に近づき、冷放射・冷気流もないため、例えば真冬に室温が18℃~20℃ほどの設定であっても室温に近い十分な体感温度を得られます。
断熱のレベルが低いと表面温度が外気温の影響を受け体感温度にも影響するため、快適さを得るには窓を含めた総合的な高い断熱仕様が必要です。ヴァルトの家は厳選した素材による外壁・天井・床・窓すべての高断熱化・高気密化とパッシブデザインにより、一年を通して快適な室内環境を維持できます。
さらに標準装備している放射暖房のパネルヒーターを使えば少ないエネルギーで家中を安定した理想の温度・湿度に保つことができ、室温をほぼそのまま体感温度として感じられます。寝室や脱衣所など部屋に合わせた微妙な温度調節も可能。誰もが安心して過ごせる、より快適な住環境を実現できます。
素材の力を生かした快適な空間づくり
ヴァルトの家は、素材を厳選し適材適所に用いることで、その性能を最大限に引き出しています。
【ドイツ式高断熱サッシ】快適な空間づくりの素材としても優秀で、その高い性能から大きな窓を配置しても住まいの性能を妨げません。明るく開放感あふれる空間づくりが可能です。
【パネルヒーター】健康で快適な室内環境づくりのほか、豊富な色やデザインはインテリアとしての演出にも適しており空間づくりにも貢献します。タオルドライヤーやパーティションとしての用途等も。
【自然素材】無垢材や漆喰などの自然素材は、素材自体が優れた性能を持っており、快適な空間づくりにも大きな力を発揮します。
- ブレサビリティに欠かせない素材の持つ調湿性能が過乾燥状態を自然に和らげてくれます。
- 自然素材を使った内装は鉄やコンクリートに比べて熱伝導率が低いため断熱性に優れています。
- 無垢材などには蓄熱性能があり、天然木の床は冬に素足で歩いても嫌な冷たさがありません。
- 木材は衝撃吸収性に優れ、転倒時のケガの危険性や横になったときの腰に対する負担等を軽減します。
- 適度な吸音性で音が耳に優しく奇麗に響きます。木質繊維断熱材の高い密度と多孔質構造は高い遮音性も発揮します。
- そのほか抗菌・殺菌作用、消臭・脱臭効果、防虫効果、有害物質を吸着する性質、紫外線吸収効果などもあります。
換気も住まいの快適性に関わる大きな要素
換気は健康面だけでなく住まいの快適性にも大きく関わっており、必要なときに必要な場所を必要な量だけ換気する「ちょうどいい換気」が快適さを維持するポイントです。
- 換気が不十分だと、空気の汚染やよどみ、結露やカビの発生などにつながります。
- 換気が多過ぎると、過乾燥や熱ロスが生じてしまいます。
特に高気密の家において計画的な換気は快適さと健康を維持する上で非常に大切な役割を担っています。換気システムには大きく分けて排気のみを機械で行う第3種換気と給排気を機械で行う第1種換気があり、ヴァルトの家は断熱気密のレベルに合わせた換気システムを導入しています。
「ちょうどいい換気」ができるデマンド換気システム
ヴァルトが採用しているデマンド換気システムは、湿度の変動によって「必要なときに必要な場所を必要な量だけ」自動で換気、快適な室内空間を保ちます。無駄な換気をしないため、室内の熱損失を最低限に防ぎ、省エネにも貢献します。