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社長コラム

2015.08.12社長コラム

夏快適に過ごせる住環境を手に入れるために

前回は省エネ性能の優劣判断がユーザーにもできるようにするための方法、省エネ性能の計測・比較について考えてみました。
大きく分けて実測と計算値(予測)による評価方法があり、日本でも環境が整いつつあるが、行政による法整備にはもう少し時間がかかりそうだということでした。

さて今回は、夏の暑い時期の室内環境の整え方、また夏快適に過ごせる環境を手に入れるには、どのような方法があるかふれてみたいと思います。

住宅の暑さ対策を①②③の3段階に分けてみましょう。
①、建物自体の、断熱性能や遮熱性能など、家を建てる段階から組み込むことが望ましい建物の基本性能に関することです。
②、空調設備など、比較的大きめの道具による対策です。
③、扇風機、うちわなど小道具や、窓の開け閉てで風の通りを良くするとかの方法があります、またちょっと方向性は違いますが、薄着をするとか、運動量を調整するとか、全くの個人的な調整・努力の部分もあります。

最後の③の部分は住まいづくりとは関係ないように思われるかもしれませんが、省エネ性を突き詰めたり、一人々の快適性・満足度まで追求した場合は、無視できない事柄になる場合もあります。
しかし、今回は①②について主にふれてみたいと思います。

少し前までは、夏の暑さ対策は②の空調設備に頼る部分が多かったのではないでしょうか、どのメーカーのどのくらいの価格のエアコンをどの部屋とどの部屋に設置にしようか、設定温度は何度にして日にどのくらい運転しようか、などが主な選択肢であったと思います。

しかしこれからの主流は、いかにエネルギーを費やさないで快適環境に近づけるかが、またいかに快適に人にやさしい室内気候を作れるか、の方向になっていくと予想されます。
対策の①が暑さ対策と省エネ対策の基本で②が温熱環境の質向上を助ける補助的要素になると考えられます。

①については、家を建てる段階から組み込むことが望ましいとお伝えしていますが、リフォームでも不可能なことではありません。しかしコストの効率や、より高い性能•より良い質を考え合わせると、理想はやはり、新築時に組み込むのが無理が少ないでしょう。

さて本題の、夏涼しく過ごせる家を、建てる前に確認することはできるのかどうかについて、結論は専門知識のない、一般ユーザーの皆さんが設計仕様書を見ただけで確認することは難しいと言わざるを得ません。

確実な方法は体感してみるに限ります。それも一度だけでなく季節を違えたり、気象条件の違う日に訪れたり、何度も体感されることをおすすめします。そして夏快適な家を体感できたらその家と同じ仕様で作ることです。それが最も確実でしょう。

ただし、空調設備の効かせ方如何でも涼しさ・快適性は違ってきます。夏の省エネ性を考慮しながら体感してみる必要があります。強力な冷房装置でエネルギーをふんだんに使い運転すれば、性能の低い家でも室温だけはいくらでも下げることができるからです。

また建築の専門家の中でも、温熱環境に詳しい建築家とそうでない建築家と得意分野はさまざまであることも承知しておいて頂いた方が良いかもしれません。

これからの住宅は多かれ少なかれ、遅かれ早かれ、高い断熱性能を持たせた住宅が主流になってくると予想されます。しかし、高断熱な家は冬には比較的メリットが分かりやすいのですが、夏の暑さには、デメリットになる可能性もあることをご存じでしょうか。

2階または屋根裏(勾配天井なども)などで、直射日光に焼かれ屋根の表面が高温(80℃以上になることもあります)になり、その熱が屋根の構造体を伝わり室内(屋根裏)に一旦入り込むとその断熱性能が邪魔をして、なかなか出ていかなくなるのです。
そのためには、屋根の構造を外側と内側で切り離してやることが有効です。

その次に私がお勧めする有効な方法は、外壁・屋根の熱容量を大きくすることです。厚い土壁に包まれた土蔵の内部はとても安定しているように。

屋根の断熱と遮熱の例  

鉄筋コンクリート構造であれば熱容量は最大になりますが、木造軸組工法(在来工法)では、断熱材の素材に熱容量の大きなものを選択することです。ただし一定以上の厚みが必要です、厚さが足りないと、逆効果になる可能性も否めません。

外壁温度と室内温度の変化の差

▲外壁温度と室内温度そして外壁の内部の温度の変化を比較したグラフです。
▼外壁温度計測点は、写真の二階部分にある、ルーバー代わりの「スノコハーサード」の下側なので、通常直射を受ける外壁より温度は低くなるようにしています。

外壁計測点の位置  

そして、窓の断熱気密性能を高めるのも暑さ対策にとても有効です。

最後に②の対策の中でも空調設備について、これも体感されてみるのが良いと思います。冷房装置の種類の選択肢はそれほど多くありません。通常はエアコンか、パネルヒーターに冷水を循環させるものか、冷風ダクトぐらいが選択肢になると思います。
暖房設備選択と同時に、運転時間をどのように考えたら良いかというのも重要なカギになります。

そして室内環境の質の問題もこれからは重要な要素になっていくと思われます。ただ室温を下げれば良いのではなく、子供や年配の方でも安心して過ごせる、優しい室内環境を実現したいなら、やはり事前体感の繰り返しと、建築家の丁寧な説明が欠かせないと思います。

この夏、暑い気候の内に体感されてみては如何でしょうか。また温熱環境全般のことでご不明な点などありましたら、どうぞ遠慮なくお声がけ下さい。


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