2010.02.07【アラカルト】
データ採取速報2(オープンハウス)
断熱材の違いによる室内温度変化
「省エネ住宅ラリー」に参加し、現在データ収集中のオープンハウスですが、前回に続き速報として断熱材の違いによる、室内温度の変化を比較します。
屋根の構造と計測点
ヴァルトの家の屋根には、通気層が設けられています。日射により屋根の表面温度は80℃近くに達します。この熱の室内への侵入を抑えるため、通気層・遮熱シート・厚い断熱材層を設けています。
今回で紹介するデータは、3種類の断熱材毎に3箇所づつ設けられた、9箇所の温度データを使用しています。
断熱材は2層に分かれて施されており、図の通り上側と下側そして間に測点を設けられています。
注意:紹介するグラフの中で、右側のグラフ(グラスウールのもの)は、居室ではなく収納の真上の屋根に設置されたため、居室内温度とは少し違った変化が記録されています。
夏の測点毎の温度変化
グラフ上からの仮説
グラフはいづれも午前8時から午後22時までの、一箇所につき3点の温度変化を表しています。
8月5日のものだけ、10℃〜80℃、それ以外の日は、0℃〜70℃となっています。表面温度の高さから、どれも日照のある日だったようです。
B測点とC・D測点を比較すると、赤い断熱材の中間の温度が低く抑えられているように見えます。木質繊維断熱材の性質が反映されていると思われます。また、B測点において通気層の最上部の温度が他に比較し少し低く抑えられているように見えます。通気層の温度なので、理論上はどの測点でも同じくなるような気がしますが、このような状況を見ると断熱材表面の温度が影響しているのかもしれません。
また、熱容量が大きいので上昇速度が遅いため、ピークが後ろに1時間程度遅れているようです。
この家の屋根の断熱材は、2層に分割され、上側が40mmで3測点とも違う種類の断熱材が施されています。 下側が100mm どれも同じEPS断熱材が施されています。C・D測点の赤線は青線と黒線の間のやや上のほうにあります。しかしB測点だけほぼ中央付近にあります。断熱層の厚さを考えると、C・D測点のグラフが普通の温度分布のようにも思えます。
木製繊維断熱材の隠れた性質が影響しているのかもしれません。
以上、簡単に仮説をたててみましたが、僅かなデータで結論付けるのは好ましくありません。より多くのデータをもとに、より信頼性の高い結果を待ちたいと思います。





